上海ベイベと香港ガーデン

自堕落な元バンドマンの独り言集。

2019-01-01から1年間の記事一覧

少年は空を見ない

俺が英語を担当している生徒の、数学を担当している先生が憤っていた。「英語13点ですよ。しかも空欄だらけで、記号問題さえ書いていない。やる気を感じない。」云々。「まあ、ねえ。」と濁していたが、努力すれば半分、いや、80点だって取れるんです。高校…

怪物の胃袋

嵐は猛り狂っていた。楽観して帰路に着いたものの、傘はすぐに無用になった。靴の中は水たまりになっていた。服が重い。目も開けるのも一苦労という、そんな夜だった。すぐ先のほうが全く見えず、絶えず稲妻の低音が唸り、数分おきに巨大な破裂音をあげてい…

芸術真髄

芸術とは詰まる所、なにであるのか。 これを問うたことのない人間には矢張り、生涯わからぬものであることは間違いない。衆愚である。しかしまた、衆愚を嗤う者もまた衆愚である。衆愚とは、時間が過去から未来へと流れ行くという近代意識の信者であるととも…

風立ちぬ(Le vent se lève, il faut tenter de vivre)

風立ちぬ。こんな詩情に溢れた表現は滅多にないと呻吟していた。正しくは、「風立ちぬ。いざ生きめやも。」というヴァレリーの言(の堀辰雄訳)である。ちょいと調べてみると、「め」は推量、「やも」は反語の表現であり、元来の「さあ生きよう」というニュア…

ほとんど詩

インスピレーションはいつも、眠ろうとしたら急に降ってくるもの。と言いたいが、これは酒の勢いに任せたストレス解消かもしれない。 「観念の深度がそのまま作品の深度だが、そんなことはつゆとも考えず良い作品を書く人もいる。」と大体こんな具合の文章を…

ものを書く理由

塾講師として働き始めて早数ヶ月が経った。最初はただ目の前の仕事の新鮮さと面白さに夢中になっていたある日、塾長に「将来的に塾長になるの?」と言われた。 「や、そこまではまだ」と答えた。 しかしまあ、講師だと月収が雀の涙なので30代でアルバイトを…

Sympathy for the devil

ブラックメタルを漁って見たものの、やっぱりなんか違和感は拭えないねえ。ブラストビートが玩具っぽくて笑っちゃうのが大きい。籠もったノイズギターは好きなのでそれでイケる感じ。Burzumのそれは特にレンジがあっていい。 ま、それはさて置き。ブラックメ…

Autumn Leaves

や、お久しぶり。随分間が空いてしまったが、どうも俺は友人から催促されないとブログの存在を忘れてしまうらしい。今夜はなんだか眠れなくて、紫煙を燻らせていたらこんな時間になってしまった。腹が減っていよいよ眠れない。すると、ほとんどの人がそうで…

炭酸

以前から毎回ブログを読んでいただいてる友人から 「いつもタイトルから考えてる」という回と「最後にタイトルをつける」という回があって、その日その日で言ってること違うのが君らしい。 と言われまして。はて、そんなこと書いたかしらと不思議な気持ちに…

恋破れて山河あり

文筆家を志す友人の原稿をいただいた。これがなかなか面白くて、勝手に校正などしてるうちにムラムラと、文章書きたいなぁと思いブログをまた新しく始めた次第。 年も明けたばかりだし、古い衣を脱ぎ去り新しく何か始めようとするのは良いことなのではないか…